窯主エッセイ 陶片が、教えてくれること
陶片が、教えてくれること PDF 印刷 Eメール
作者: 青木 清高   
2013年 12月 28日(土曜日) 16:59

ここ数ヶ月、私は、これらの陶片を、肌身離さず持ち歩いてきました。幾度となくポケットから出してはしまい、気になった時はまた出して確認して。これまで、青磁に取り組んできましたが、今ひとつのところで迷いが付きまといました。しかし、最近本物のこれらの陶片のおかげで、求めてきた色、釉調が、つかめてきました。陶片には、さまざまな情報が隠されています。

  


■写真 南宋官窯陶片


■写真 北宋汝窯陶片

 

どちらの陶片も、今から900年~1000年ほど前の中国の南宋、北宋、の、官窯のものです。今まで、南宋官窯の陶片だと信じて

追いかけていた陶片は、龍泉窯後期の青磁だったようです。胎土も、黒色なので、なかなか、見分けがつきません。上の2点の陶片は本物です。今回、東京の著名な

コレクターの方より、より深く勉強する様々なチャンスを頂きました。とても感謝しているところです。

 

青磁に魅せられて、35年、638番目のテストピースで、やっと、出会えました。独創的な表現が要求される日展という舞台にいますが、ほかの青磁作家がそうであるように、青磁への色のこだわりは、20代の頃より、いまだに続いています。

 


■写真 0031 青磁のテストピース

 

 

 

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最終更新 2013年 12月 28日(土曜日) 17:12
 

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